そのシュートは、ゴールを大きく越えて行った。

こぼれたボールを拾ったのは実穂。
私はパスをもらうと、みなみがディフェンスに戻るまで、ボールを真由に預けた。

残りは20秒を切った。
最後の攻撃。
最後のみなみとの勝負。
みんながまた、私とみなみのためにスペースを空けてくれた。

みなみのディフェンス体制が整い、私はドリブルを開始する。
ゆっくりしたドリブルから一気に加速してみなみを抜き去る。
中へは入らず、先程のみなみと同じコートの隅。ついてきたみなみを交わし、シュートを打った。

と、同時に響く試合終了のホイッスル。

私の打ったシュートは、しっかりゴールに入って行った。

1年生との対決は、私たちのクラスが6点差をつけて勝利し、3年生への挑戦権を得た。