7年越しのラブストーリー

「現役は離れているけど、まだ後輩に負けるわけにはいかないわよ」
私も言い返す。
言いながら、少しずつゴールに近づく。
みなみはシュートコースを防ごうとする。
私はゆっくりしたドリブルから一気にスピードをあげ、フェイントで中に切り込んで行く。
一瞬、みなみを引き離した。しかし無理にシュートをしない。
みなみがジャンプするのを待ち、彼女が落ちるタイミングでジャンプシュートを決めた。

やっと逆転。

でも気を緩めちゃ駄目!

「次、1本取るよ!」
「はい!」
みなみたちも、まだ再逆転をする気でいる。

「さぁディフェンス!
ここ、止めるよ!」
「りょうかい!」
真由の言葉に、5人で気合いを入れ直す。

愛佳ちゃんからみなみにパスが渡る。
ハーフラインを過ぎたとき、私はみなみの前でディフェンス体制に入る。