私と薫は幼なじみ。

他の仲間はごまかせても、薫には嘘はつけない。

「私と真尋くん、つき合っていたと言うが…、う~ん、微妙。
ごめん薫。あとでちゃんと話すね」

私は薫の目を見て言った。

「分かった。千夏を信じるよ。
とりあえず戻ろう。
平岡、話したくてウズウズしてるから」
「うん」

薫と二人、席に戻ると、私たちのグラスもいっぱいになっていた。

「あっ。薫と千夏、同じアイスティーで良かったかな」

実穂に聞かれ、「ありがとう」とお礼を言った。

「じゃあ、みんないい?
今度は待ったなしだよ。
まず、俺の初恋はね…」

平岡くんが話し始めた。