「私とシゲがダメになったのは、千夏、あなたのせいよ!」

真由の言葉が響いた。

「シゲが千夏を好きなのは、いくら鈍感なあなたでも気付いていたでしょ?
それでもいいと、シゲの彼女になったのは私。
でもね…。
やっぱりそれじゃイヤなのよ」

そこで言葉を切って、眼を伏せた真由。
話を続ける。

「2年になって、クラス替えでシゲと千夏と一緒のクラスで、シゲが千夏を見ていることに気付いた。私は、1年のときからシゲが好きだったから。
シゲに近づくために、千夏と仲良くなったの。
思った通り、修学旅行では一緒の班になり、告白もできて、しかも成功した。
シゲが千夏を好きなままでもかまわないと思ってた。
シゲの一番そばにいることが出来るなら。
でも。
違うな、と感じたのは、千夏に恋人が出来てから」