7年越しのラブストーリー

   【繁幸Side】


真尋兄ちゃんと浅井の関係を知り、浅井のことはきっぱり諦めようと決めた。
2人がお互いに信頼し合っている姿を見たら、俺なんて入る隙がないのは、充分に分かったから。

それに俺には真由がいる。
俺が浅井を好きなことを知っていて、それでも俺のそばにいたいから、付き合いたいと言ってくれた真由。
そんな真由の、一途な気持ちにも応えてあげたいと思う。

とりあえず俺は、真由と一緒の時間を増やすことにした。
朝や部活終わりは一緒に登下校し、休みの日はデートをしたり…
そうする中で、今まで見えなかった真由の優しい面やかわいい面が見えて、真由に引かれはじめてる自分に気付く。

ある日の放課後、いつものように真由を家まで送る途中、真由にキスしたのも、自然の流れだった。