私は、ちょっと困ったように
ふーーっと息を吐いた。
「だから、
海人部長って、カッコいいじゃないですか?
だから、そんなフェロモンが出るような
仕草をされると、見とれます。」
「・・・・へっ?」
海人部長は驚いたように目を丸く見開いてから、
ちょっと顔を赤らめて、
「そ・・そう??」
って、戸惑っているみたい。
「だから、私・・
明日会社に行ったら、きっと質問攻めですよ。」
うーーん。
考えただけでも気が重い。
いやいや、
この食事自体は楽しく過ごせたんだけどね。
海人部長ってやっぱり
話しやすいし、
イケメンだし。
「いやぁ。でも、俺、
そんなにモテないよ?」
「へ?
モテモテじゃないですか?!!」
毎日フェロモンまき散らしている徳留さんをはじめ
何かにつけて、
部長に用事をつけに来る女子社員の多いこと!
「うーん。一応さ、
それって、単なる『あこがれ』っていうか・・・
別に恋愛感情じゃ、無い・・・でしょ?」
部長は、ちょっと腕を組んで考え込むように言った。
だから。。。
そういった仕草もカッコいいんだって。

