極上笑顔の上司


「か・・・海人部長。」

にっこりとたたずむ彼。

相変わらず爽やか。
もう夜も20時を回っているのにこんなに爽やかな笑顔を出せる
海人部長をちょっと尊敬。

っていうか、
部長も今帰ってきたんだ。
てっきり直帰したかとーーー。

「どうしたの?
 高梨さんが残業なんて・・・
 仕事詰まってた??」

「あぁ、いえ。
 香川君の仕事を手伝っていて。」

「そうなんだ。」

「あっ。部長!!おっかえりなさい!!」

パソコンと資料の間から
ひょっこり香川君が屈託のない笑顔で
ヒラヒラと手を振った。

「香川~。
 仕事詰まってるからって、
 あまり高梨さんあてにするんじゃぁないよ?

 あ。そうだ。コレ・・・」

海人部長がスーツのポケットから
がさがさと小さな包み紙をだした。

どうぞ。
高梨さんに。

と、にっこり笑って言われた。
なんだろ・・・?

「はぁ。ありがとうございます。」

小さな白い袋の中身はーーー

「ぁあっ!
 部長!!ありがとうございます!!!」

思わず大きな声でお礼を叫んじゃった。

だって、
中身は紅茶の茶葉。

しかも、私の好きなフレーバーティー!!