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「じゃ、先になるわね。」
「うわぁ。ひどいっす。綾菜さん~~」
「頑張れ!香川君。」
「うぃーーっす。」
はぁ。と香川君はため息を漏らしながら
再び画面に目をやった。
香川君の手伝いをいくつかして、
終業時間を過ぎて、
ちょっと残業してーーー
あっという間に20時。
最後まで手伝ってあげたいけど・・・
今日中には終わらなさそうな量。
きりがいいところで帰らせてもらおうっと。
「香川君も、
無理しないで、帰るんだよ~」
「はーい。これだけやったら上がります。
お疲れ様でした!綾菜さん。
今日は、ちょっと仕事に追われているので、
今度、飯行きましょ?」
「ははは。」
私は、愛想笑いだけして
手をふった。
相変わらず香川君は調子がいい。
軽いな~。
なんて思いながら、
歩き出した。
「あれ?今帰り?」

