極上笑顔の上司


っていうか、
女慣れしてそうな
勝手なイメージ。

会社でもモテモテだし。

「でも、
 彼女さんはーー」

「いえ、綾菜さん。海人様には恋人はいらっしゃいませんよ。」

「そうなんですか?」

「はい。
 ほかに何か聞きたいことはありませんか?」

一瞬意味が解らなくて、
にこにこ微笑む柳田さんをじっとみる。

「だから、綾菜さん。
 海人様のことを知りたいのなら、
 お教えしますけど・・・」

「えっ?--- 
 ・・・」

ちょっと黙り込む。

うーん。

ちょっと、不愉快。


「柳田さん。 
 私が、海人部長に近づきたいから
 利用したみたいです。
 
 ・・・・そんな、下心はないですよ?」

「そっ。そんな、失礼しました。」

柳田さんは、あわてて頭を下げる。

「私に声をかけて
 海人様の情報を聞き出す女性は多いものですからーー」

「ふーーん。
 柳田さんも私をその一人だと思ったんだぁ・・・」

じとーーっとダンディ柳田の目を見つめる。

柳田さんは
焦ったように首をあわてて振った。

「ち 違います!」