急いで体制を立て直して、 今ぶつかった 人影に頭を下げながら 「す・・すいませんっ。」 慌てて謝る。 「大丈夫だよ。 高梨さんも大丈夫? 飲みすぎちゃった?」 優しい聞き覚えのある声に包まれる。 「ぶっ・・・」 海人部長・・・! びっ・・・びっくりしたぁ。 「あっ。すっ・・・ すいません~」 ちょうど 胸のあたりにぶつかったんだと思う。 シャツの胸元に私のファンデと口紅が 移ってしまった。 「あぁ。これぐらい大丈夫だよ。」 ふふっとまた優しく笑った。