極上笑顔の上司


呆れたように、
軽く頭をはたかれた。

「あのな、海人。
 お前の『好き』の認識って、中学生レベル。だな。」

「えぇぇ!
 な、なんだよっ。」


兄さんは、また
はぁ とわざとらしくため息をつく。

・・・なんだよ。
失礼な。



「もしくは、
 博愛主義すぎるんじゃないか?
 
 もしくは、優柔不断?」

優柔不断?
・・・まぁ、そうじゃないとも言い切れない。
でも、
博愛主義??

そんな 大きな思想は持ち合わせたつもりはないんだが。


「・・・兄さん。意味が・・・」

わからない。

ーーー♪♪

「あ、悪い。」

兄は、言葉を遮るように
着信を見る。


あぁ、うれしそうな顔しちゃって。

思わず、苦笑。