すぅっと息をすって、気持ちを整える。

「だって、
 部長・・・
 かっこいいんだもの。
 いくら、『興味がなさそう』な私でも、
 ドキドキして、
 意識しちゃいます。

 きっと、普通に 独占したくなります。
 それに、ずっと一緒にいたくなります。」


言ってて、なんか悲しくなってきた。

ぐっと
目頭が熱くなるのをこらえて、
右手にある鍵をぎゅっと握りしめる。


「だから、ごめんなさい。」

ぺこりと 頭を下げてくるりと
部屋のカギを急いで差し込む。




「綾菜っ」

ぎゅっと、その手を部長につかまれる。



ドアノブをぐいっと押されて、
そのままガチャリと部屋の扉があいた。