極上笑顔の上司


私が思いっきり眉をしかめたからか、
運転席で柳田さんが「はははっ」と笑った。

だって、
こんな素敵なドレスをつけて、
海人部長だって
こんなにおしゃれしてるのに

きっと、
そういうところに連れて行かれると思ったんだけど、


ちょっと、
心の準備っていうものが・・・


「・・・ったく
 海人様。説明もされてないんですか?」

呆れたように
柳田さんが笑いながら言った。


「え?何?
 タローさん説明してくれなかったの?」

「はぁ。」

海人部長はふんわりと笑って、
ごめんね?といって耳元にキスした。


・・・・

うわーーーっ。


顔が赤くなるっていうのが
こんな鮮明に感じたのは初めてかもしれない。