極上笑顔の上司


「ほんと、利理ちゃんって
 部長のこと好きよね?」

「え?
 そうですね。
 恋愛感情は、もちろんないですよ?」

「え?そうなの?」

ちょっとビックリ。


利理ちゃんは、
屈託のない笑顔を私に向けて
あはは と笑った。


「海人部長は、尊敬してます!
 だぁってぇ、誰にでも公平に『優しい』から。
 困り顔もかわいいし。
 
 っていうかぁ、
 海人部長のいいところをいっぱい言うのは
 綾菜さんのためですよぉ。」

「え?」

どういうこと?

「勝手なお節介なんですぅ。
 部長と、綾菜さんってお似合いだなぁって。」

「ーっ?!!」

あまりの言葉に
思わず、言葉が詰まる。


「ほらぁ、
 いいところとか素敵なところを聞くと
 思わず目が行っちゃうでしょ?」

・・・まぁ、
そうかも。

気にはなるかも。