「ふふふ。
それは、見てみたいけど 困るなぁ。」
のんびりと楽しそうな
聞き覚えのある声がして、
後ろを振り向くと、
海人部長がにっこりと笑って
立っていた。
会社で見かけた時とは違い
少し光沢の入った
パーティ用のスーツを着こなして、
いつもはふんわりと柔らかそうな髪を
軽く後ろに流して整えてーーー
・・・やっぱり
カッコいい。
見とれちゃう。
「・・・いいとこだったのに。
海人。来るのはやいわよ。」
「ごめんね?
そんなに、怒らないで?タローさん。
せっかくきれいな顔が台無しだよ?」
部長が、
くすくす笑いながら、
おねぇさんのほほをすっと撫でる。
二人の様子が
余りにもお似合いで、
見とれちゃう。
絵になるなぁ。
海人部長と、タローさん。
・・・ん?
タローさん???

