気持ちのないセックスなんていくらでも出来る。
菜々美と自分の為に
選んだこの道が間違いなんかじゃない、必死で心に言い聞かせた。
少しずつ見えてくるホテル街から、寄り添ったカップルがそのままあたしを横切る。
ズキン、と胸が痛むのがわかった。
『俺は、どんな世里菜も好きだから。』
…何、今更。
ヒロくんの事は
もう―――――…
「世里菜!!」
それはまさに、映画のような再会だった。
「何してんだよ!!」
あたしの腕を掴み、顔を寄せて息を切らすヒロくん。
あたしは気まずさと、その真っ直ぐな瞳から視線を地面に移した。
さり気なく、広瀬さんがあたしと距離を空ける。
彼氏だとでも思ったのだろうか。
そんなはずないのに。

