「笑美ちゃーん?」
やば・・・、今私、自分の世界に入ってた?
「大丈夫?」
「うっうん。」
「そ?じゃね。」
気が付けば、私の家の前。
「ただいまぁ・・・。」
玄関には、珍しく置かれた靴。
「おかえり。」
リビングから顔を出して、私に手を振るのは夏紀君・・・?
「夏紀君?」
「おかえり、笑美。」
そこには、お姉ちゃんとお母さんと夏紀君。
「何?何で皆勢揃い??」
「あかん?」
「ううん・・・、」
見慣れない・・・・。
さっぱり見慣れない。
だってよく考えてよ、
いや、よく考えなくても、普段テレビの中に居る人が、自分の母親と姉とお茶のんでるんだよ?
おかしいよ。
「笑美も座っていきなさいよ。」
「いー、今から出掛けるし。」
「春馬んとこ?」
「うん。」
でも、これで普通に話せる私もおかしいかも。

