『あ、春馬君?今大丈夫?』
「おん、大丈夫やで。」
『今日ね、笑美退院したのね。だから一応連絡・・・と思って。』
「ありがとう。もう大丈夫なん?」
『うん。もー大丈夫。』
(よかった・・・。)
でも・・・
もう。ケジメつけなな。
何でか震える手を抑えて、
笑美を呼び出す。
用件だけを伝えて、一方的に電話を切った。
「久・・・しぶりだね。」
息が上がってて、急いで来たんが分かった。
病み上がりなのに。
そんな急いで来なくてもよかってんで?
「体・・・大丈夫なん?」
「ん・・・もー大丈夫だよ」
笑美も何かを感じてるのか、
口数が少ない。
もう・・・早めに言わな、俺も辛い。
「別れて。」
自分で言って、聞きたくなかった。
「・・・え?」
「もぅ、止めよ。」
《別れて。》
自分でそう言ったくせに、
ほんまはやだ。
そう言って欲しい。
・・・何でやろうな。
アホやん俺。

