ドアの向こうにあったのは、
・・・確かに春君と。
・・・・・北村さん。
の、抱き合った姿。
何なの・・・?
何で・・・・・・?
「神谷?」
泣いてる私に、声をかけたのは。
春君なんかじゃなく、
紛れもなく、優の姿だった。
「何してんの?」
彼氏と元カノが抱き合ってる所見て泣いてます。
・・・何て、死んでも言えない。
「お前門限五時じゃねーの?」
嘘に決まってるじゃん。
私より、大きい背。
顔を覗き込んで聞いてくる優。
「とりあえずこっち来い。」
またズルズルと引っ張られて、
近くの公園のベンチに座らされた。
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