神谷笑美(16)
もうすぐ17、ただいまキレる寸前です。
「うち門限五時だから!」
ありえねぇ〜!自分でも思った。でも、いた仕方ない。
「もう、いいじゃん。行くぞ?」
短気な優がみんなに声を掛けた。
「えぇ〜、うん・・・。」
「バイバーイ、」
引き攣った笑顔。
えぇ自覚してますとも。
「もう・・・勘弁して」
堪えきれなくて、その場にへたれこんだ。
「ただいま・・・。」
帰って真っ先に目に入ったのは、夏紀君の半裸。
「何してん?」
「護衛?」
あながち、間違ってはいないはず。
何か頭おかしくなりそー・・・。
部屋に入ると、ベッドに横たわった春君がこっちを見ずに話し掛けてきた。
「同級生?」
「え、うん。」
今の『同級生』の所がやけに強調された気がしたんだけど。
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