あいつは、俺が欲していたものをいともたやすく手に入れたくせに。 簡単にそれを手放した。 ガラス細工のような姉貴の心を、ハンマーで思いっきり殴りつけた。 そして。 実際に姉の心は、ばらばらに砕け散った。 俺は、姉貴の心を、バラバラになった心を、くっつけようとした。 何度も。何度も。 沢山の人が、姉貴を支えてくれた。 だから・・・姉貴もやっと、立ち直れて来ていた。 なのに俺は。