いつだって姉貴は俺に、おせっかいを焼いていた。 自分はお前より年上なのだと、いつだってそういう態度で俺に接してきた。 だけど、今は違う。 姉貴は無防備な、ただの女。 俺が壊そうとすれば、簡単に壊れてしまう。 ガラスのように。 姉貴のもっと、色々な顔を見たいと思った。 泣く顔も。 笑う顔も。 愛しそうにする顔も。 乱れる顔も。 俺だけに向けてほしいと、何度願っただろう。