当て馬ならし

目が完全にあってしまったので、
そのまま無視もできず
「挿絵があるのはありがたいです。」
と笑ってみた。

一瞬かれはその涼しげな瞳を開いた、
そして細めて
「フッ・・・」
と微かに笑った。
「どこの人?」と聞かれる。

面倒くさいモードから
すこしだけきりかわったのかな?

「ファルゴア・・です」
そういうと彼は背もたれに持たれて
『あぁ』という顔をした。
あー今きっと私の事
・・・姫であるあたしの事ね・・・
当て馬姫かぁって思ったよ絶対・・・
いいんだけどさぁ。
こういうの慣れてるしね。
むかつくけど気にしない・・・
「あ、そういえばファルゴアにもあったよな」
彼はなにか思い当ったように呟く
「眠る竜の伝説」
ドキっとした。
他国で、小さな自分の国の伝説を聞くなんて
思いもよらなかった。
知ってくれている人がいたとは、
でも彼ならなんだか
不思議ではなかった。