「体調不良でクラァス様が
お休みになっていた朝稽古の丘に
こっそりいらっしゃってました」
ハトナは、ラルと朝稽古した
私の話を聞いていたので、
朝稽古の丘に行って
誰かいたら説明しようと思ったらしい。

そこには誰もいなかったのだけど、
帰り際、あの夜色のローブが
書庫に引き上げていくのを見たという。
「あれは、クラァス様が来たときに、
 こっそり警護するつもり
 だったのだと思います」
あ・・あの一睡もできなかったあの時か
・・・そっか・・・
顔合わせづらかったのに・・・
優しいな。

でも・・・あの時は、
まだこんなになるなんて思わなくて・・・
にやにや・・・あとでお礼言っておこう♪

「あとは、夕食後、
 すこし御酔いになられて
 早めにお席を立たれた日が
 ありましたでしょ?」
おう、
『俺はあんた達を信用していない』
って言われた日だ・・・

「後を追って心配そうに
 そっと出て行かれてました。」
えええええ!心配してくれてたの?
あぁ・・・心配してくれてたのに・・・
裏切ってたのかぁ・・・申し訳ない

そんなこんなで、
ラルはハトナ曰くもの
”すごく私を意識していた”という。

やばい・・・顔がにやけちゃう
そんな顔のマッサージがおわって
メイクに入る。