当て馬ならし

そんな私に
今度はとびっきり優しく微笑えんで
ベルは私の頬をぬぐった。

私・・・泣いてるの?
「・・・怖いよ・・・私・・・」
声が震えて、
嗚咽と一緒に絞り出した
そんな私の瞳を
じっと見つめながら
「確かめてみたら?」
そう、真剣に伝えてくる。

それが・・・何を意味するか・・・
期待しても・・・いいのだろうか・・・

するとベルは力強く私に宣言する

「今年はね。竜を狩るわよ私!」

「え?」それって・・・
その言葉が終わった時

後ろで謁見の間の扉が
大きな音を立てて開いた。
ベルが「先言ってるね」と
声を出さずに口だけ動かす

私は・・・小さく頷いた
妹はさっと踵を返し部屋へ
向かって歩き去る