当て馬ならし

「わかりました、
 良いお返事をお待ちしてますよ。」

そういって、王達は
奥の部屋へ帰っていった。

私たちもこの部屋から下がる。

赤い絨毯を扉に向かって歩く

と・・・目の端に
・・・夜色ローブがひるがえった

扉の横・・・
柱に背をもたせかけ、
腕を組んだ

・・・ラル王子が・・・いた・・・

なんで?いるの?
さっきまでいなかったのに・・・
頭が混乱するけど
私はとにかく彼を
見なかった事にしようとした。

会ってない
会ってないよ、私は。

だからこのまま部屋に帰ろう
そして・・・
ファルゴアに帰るんだ

速度を速めて彼の横を
何食わぬ顔をして通り過ぎる

どんな顔をしてるのか・・・
見る事なんてできるわけがない

だって、・・・
見てないから・・・
会ってないから・・・