王と王妃だけかとおもいきや、
アル王子がいたのには
実は驚いていた。

だって、そうすると

・・・あの人もいるかも・・・

私は何気なく辺りを見回す態で
確認する。

しかし、夜色のローブは
見当たらなかった。

・・よかった、あの人はいない・・・

もし、会ってしまったら、
こうやって落ちつていられる
自信がない。

「クラァス姫、
 お元気な姿を見せて頂けて
 私たちも安心しました」
王妃様が優しく言ってくれる、
その夜色の瞳があの人と同じで・・・
「い・・・いえ、
 長い間すみませんでした」
その瞳に見惚れてしまい・・・
上手く言葉がだせない

「姉がこうやって元気でいられるのも、
 ピコランダの皆様が
 手厚い看護してくださった
 おかげです、
 本当にありがとうございました。」
うまくベルが引き取ってくれた

・・・ありがとうベル