「あ!!!そうだ!」
和んだ空気を吹き飛ばすベルの声
「なに?」とそちらをみると、
タシーもうなずいて
ハトナに目線を向けた

ハトナが静かに話し出す
「もし、御加減がよろしいようでしたら
 王と王妃が御目にかかりたいと
 申しております」
あぁ、そうよね・・・
あの事件以降、
お部屋には来ていただいていた
ようだけど、

私自身がきちんと
ご挨拶できてないわ。
「いくら病み上がりとはいえ、
 もうちゃんと歩けるから
 私からお伺いしたいのだけれど、
 どうかしら?」
そういうとハトナは
少し心配そうに見つめる
「おねぇちゃんがこう言いだしたら、
 実は頑固で聞かないの」
「そうですね・・・
 クララ様のワガママ聞いていただけますか?」
とんだ援護射撃である。
でもハトナは微笑んで、
いつもの顔に戻って
「承りました。
 お時間は後程お伝えいたします」
といって部屋を出て行った