当て馬ならし

ベルが出て行くと
私はベッドから立ち上がった。

7日も寝てた割に、
体は不思議なほど力が溢れていた。

ベランダにでると、
もう見慣れた庭園が
今日も陽の光を浴びて
目に癒しを与えてくれる

緑の生垣や白い玉砂利
何度となくかよった
・・・書庫・・・

書庫の屋根がここからも良く見える。

その住人を想って名を
呼びそうになって
・・・息を吸ってごまかした。

夢で何度も見た・・・
そして何度も考えた・・・
元気になったら、

私はフォルゴアへ帰らなければいけないのだ。

どの面下げて・・・
嫌われるぐらいなら、
この思いを秘めたまま
ファルゴアで一生暮らすほうがいい・・・

癒したくない傷があるなんて思わなかった。