気が付かないわけないんだ、
そこは一緒に目撃したら・・・
だから・・・彼は、
魔術的なカモフラージュに
気が付かなかった自分を責めている。

プライドで魔術感知できなかったのを
認められないのではない
自分の不徳を認めた上で、
感知できなかった魔法に対しての
行動指針に迷っている。

自分が信じられなくなって
・・・そして責めているのだ
自分が決定して間違っていたら
・・・それが恐怖を引き起こしている
責任感ので潰れそうなその心が・・・

「どうして、自分を責めるの?・・・」

ゆっくり流し込むように伝える

虚を突かれたように
彼の瞳が開かれる・・・
そして彼は呟く
「もう・・・俺は利用されたくない・・・」
それは弱々しく発せられた
弱って混乱した心が発した悲鳴

瞳を見つめながら私も床に腰をおろして
彼と同じ目線になる
そして混沌の中、
彼の心から溢れ出すものを受け止める
ポツリ、ポツリと彼は語りだした