あれからジフェルの行動に
不信なものはなかった。

ジフェルの仲間が
他にいるという危険もある。

能力を開いて心のを探ってみたが
魔術師塔にも、
ジフェルに接触している人物からも
それらしい心の人物はいなかった。

城の中に協力者がいないというのは
正直ホッとした。

ジフェルの単独犯という事で
狙いが絞れる。

城の外に出るのは
単独行動では難しいので、
自室へのもぐりこむために
ジフェルの行動を観察する。

午前中は魔術師塔で
午後は王室側へ出向いているようだ。
ただ、どこかにずっといるわけでなく、
しばしば自室に入っては
資料を持って出てくる
という行動を繰り返している。