恥ずかしいらしくて
こちらが話を振るまで
とりあえず関係ない話をしてくる。
「覗かなくってもわかるけど覗くよ?」
「う・・・」
固まるベル
私たちの間で心を覗くことは
コミュニケーションの一つでもある。
他の人の心を覗くより容易いし、
私はベルになら見られても構わないし、
いつもだったらベルも平気なのだけど
今回、ベルは迷った
「自分の口で言う方がいいか、
 心の状態を私が逐一表現する方が
 いいかどっち?」
う・・・とうなって春秋するベル
口に出すのは恥ずかしいらしい
仕方なく能力を使う
「わーこりゃまた随分思い込んだね・・
 えっと桃色なふわふわした思いが
 城下町へ向かっているわ・・・
 切ないかな・・・これは・・・
 そうか!・・・会いたい?
 かな・・・あとは」
「ひゃーぁぁぁ!」
そういってベルは起き上がり
私の口を閉じる