で、出たのは
「こらこらぁー!
 おねぇさんをからかうのは、
 やめなさいよっ」
ひきつってないよね?
ちゃんと笑えてるよね?
でも彼の顔は見れない・・・
何を思っているかとか
無理・・・見れない

私は表層で言葉がつらつら滑って
出てくるのに任せて
もう考えるのを放棄する
「たしかに、こんな感じで
 アル王子といい雰囲気になったら・・・」
あぁ・・・いい雰囲気って認めちゃった
・・・いやいやいや・・・
「アル王子と明日の稽古でも
 接近できたらいいよねぇ。」
あははははは・・・・
笑うしかないじゃない
「こりゃ、あんたの姉確定だわ。
 お姉さまと呼んでいいのよ」
うわーもう・・・白々しくて
そして、もういたたまれなくなって
結局彼の顔を見ることができずに
書庫から逃げ出した・・・