当て馬ならし

混乱しはじめる、
さっきまでの余裕は
どこにいったのか?
続いたショッキングな遭遇が
すっかりトラウマになって
必要以上に力が入ってしまう
時間はない・・・
どうしよう・・・どうしよう・・・

背後にせまる足音っ
扉を開けて書庫にはいる
黒いローブが一瞬見えた
ぎゃ!すぐ後ろ!!!
素早く扉を閉める!!
そして一も二もなく扉を手で押さえる!!!!

―ガチャっ!
取っ手が動く
身体も使って押さえる
自分でも意味がわからないけど
やっちゃったものは仕方ない!

はいってくんな!と心で唱える

とにかく会いたくない私が
無意識にとった行動は
つまり・・・
所有者を締め出すという、
どう考えても
私に非のある行動だった。

ガチャガチャと
何度か取っ手が動く。

向こうから押してくる力も感じる
精いっぱいの力で押し返し
鍵と思われるつまみをひねる

-カチャリ

扉の向こうで「はぁ?」という声
が微かに聞こえた。
そして、お得意の舌打ちとか
してんだろうなぁと思う。