とまー平和に育った私は
この未来が見える能力と
人の心が『わかる』能力のお蔭で、
ある意味、人を疑うことなく生きてきた。
わたしに悪意を持つものは
疑わなくてもわかるしね。

もちろん、この能力のもつデメリットも
経験し学んできた。

妹が王位を継ぐ未来はすぐ見えた
だから、私は他の国へ嫁ぎ、
その国がファルゴアへ
敵意を持つ事のないよう
もしくは、そこから情報を
広げてファルゴアへの敵意に
いち早く気が付くよう
貢献しようと各国からやってくる
お年頃の王子様の
お見合い話を受けることにしたの・・・

今では・・・
王族の結婚に気持ちなんて・・・
そう思っている
好意があれば・・・
嫌われてさえいなければ・・・
そう思って、
男が好きだとされる
胸を強調したドレスを纏(まと)い
全身に磨きをかけてきた。