もう一度小さく深呼吸して
「おなかが空いてフラフラしちゃった」
といって笑う。

するとハトナは
すこしホッとした顔をした。
若いメイドは笑って
「よい場所を見つけたので
 急ぎましょう。
 姫だけの特等席ですよ」
と元気に歩き出した。
ハトナと私は苦笑して
彼女の元気な先導にしたがって
昼食場所を目指すことにした。

あの失礼な人の事は、
とりあえず事故だったとおもって
忘れよう!
第二王子だか弟だか知らないけど
私の相手は
第一王子のアル王子だから。

素敵な景色と開放的な空気
で美味しい食事を頂けるんだもん。

気に留めるだけ損だと
なんとか切り替えて
昼食をとるのだった。