「あー、うん」 不思議な事に私は別にショックを受けてなかった。 するといきなり上半身が温かさに包まれた。 「俺…ほんとに紗菜ちゃんが好きだよ…」 耳元で青木が小さな声で言った。 緊張で動けない。 自分の心臓の音がうるさい。 でも頭の中は意外と冷静で、中島くんへの気持ちは憧れだという事に気がついた。 だって…今のこの気持ちが恋だと気がついたから…… こんなに温かく優しく両手で抱きしめてくれるの人がいるのに、私は一体何を探していたんだろうーー。