鎖は砕け、タナトスはよろよろと立ち上がった。
「……約束、よ。」
そう言い残して走った。
神は鏡を見た。
「鎖が、断ち切られた。」
「何かあったのかな。」
ゼロは心配そうだ。
“Θ?λω να ξ?ρω(我は知りたい)”
神はそう唱えて目を閉じた。
そこには走るタナトスの姿が見えた。
しかし、映像はそこで消えてしまった。
「姿を消した、か。」
「私、探してくる!」
ゼロはそう言って鏡に入った。
タナトスは走った。
“verschwinden(姿を消す)”
そう唱え、姿を隠す。
「ヤァヤァ、オジョウサン、散歩デモシテイルノカ?」
不気味な声が引き止める。
(この状態で姿が見えるのは、私より能力が上な人だわ。それも、近くに居る。)
「……貴方は」
姿を現し、その存在を見た。
「悪魔。」
そして、睨んだ。
(予想通りだわ。)
タナトスは警戒する。
「何しに来たの?」
「悪魔ハ問ウモノダロウ?」
「答えを求めても無駄、か。」
悪魔を嘲笑って言う。
「どうせ、神を殺しにでも来たのでしょう?」
「ソレモアルガ……現世ノ魂デ満足スルト思ウカ?」
「お腹がすいてる訳か。」
タナトスは呆れ顔をした。
「お引き取りなさい。でなければ、力ずくよ。」
「敵ウトデモ?」
「どうかしら。」
タナトスは不敵に笑んだ。
“Ich werde dir alles geben, meine.(私の全てを差し上げます)”
そして、詠唱する。
ゼロはタナトスの元に向かおうとする。
“Ich bin an deiner Seite(私は貴方の傍に)”
唱えれば、神の声が耳に聞こえた。
「変な感じがする。」
《あぁ。彼奴がこういう行動取ることは稀だ。》
神は案じるように言った。
「……」
不安そうな表情で走ってると、タナトスの姿が見えた。
そして、対峙してる人影を見た。
瞬時に理解する。
「悪魔……」
“Statt dessen schutzen Sie bitte die wichtige Person.”
その声を掻き消すように詠唱が聞こえた。
「だから、大事な人をまもって」
呪文を理解したと同時に、鎖で出来た壁がゼロの視界を覆う。
「タナトス!!!」
叫びは届かない。
「やだ!やだ!!タナトス、タナトス、ここから出して!おねがい!!!」
嫌な予感がした。
「……約束、よ。」
そう言い残して走った。
神は鏡を見た。
「鎖が、断ち切られた。」
「何かあったのかな。」
ゼロは心配そうだ。
“Θ?λω να ξ?ρω(我は知りたい)”
神はそう唱えて目を閉じた。
そこには走るタナトスの姿が見えた。
しかし、映像はそこで消えてしまった。
「姿を消した、か。」
「私、探してくる!」
ゼロはそう言って鏡に入った。
タナトスは走った。
“verschwinden(姿を消す)”
そう唱え、姿を隠す。
「ヤァヤァ、オジョウサン、散歩デモシテイルノカ?」
不気味な声が引き止める。
(この状態で姿が見えるのは、私より能力が上な人だわ。それも、近くに居る。)
「……貴方は」
姿を現し、その存在を見た。
「悪魔。」
そして、睨んだ。
(予想通りだわ。)
タナトスは警戒する。
「何しに来たの?」
「悪魔ハ問ウモノダロウ?」
「答えを求めても無駄、か。」
悪魔を嘲笑って言う。
「どうせ、神を殺しにでも来たのでしょう?」
「ソレモアルガ……現世ノ魂デ満足スルト思ウカ?」
「お腹がすいてる訳か。」
タナトスは呆れ顔をした。
「お引き取りなさい。でなければ、力ずくよ。」
「敵ウトデモ?」
「どうかしら。」
タナトスは不敵に笑んだ。
“Ich werde dir alles geben, meine.(私の全てを差し上げます)”
そして、詠唱する。
ゼロはタナトスの元に向かおうとする。
“Ich bin an deiner Seite(私は貴方の傍に)”
唱えれば、神の声が耳に聞こえた。
「変な感じがする。」
《あぁ。彼奴がこういう行動取ることは稀だ。》
神は案じるように言った。
「……」
不安そうな表情で走ってると、タナトスの姿が見えた。
そして、対峙してる人影を見た。
瞬時に理解する。
「悪魔……」
“Statt dessen schutzen Sie bitte die wichtige Person.”
その声を掻き消すように詠唱が聞こえた。
「だから、大事な人をまもって」
呪文を理解したと同時に、鎖で出来た壁がゼロの視界を覆う。
「タナトス!!!」
叫びは届かない。
「やだ!やだ!!タナトス、タナトス、ここから出して!おねがい!!!」
嫌な予感がした。


