そう言ってレイは外に出た。
「そうだね。」
ミューは苦笑する。
「取り敢えず、マスターの所に行こう。話があるそうだから。」
「うん。」
ゼロを撫でるミューに頷く。
マスターが居る部屋には書類が折り重なっている。
資料も整頓されていて、紙のにおいがする。
「よく来てくれた。」
「あの、あのー……」
「あぁ、タナトスとかいう奴のことか?」
ゼロにマスターは微笑みかけた。
「タナトスにひどいこと、してない?」
「大丈夫だ。」
マスターは微笑んだままで言う。
「私は、この教団のマスター。宵華という。昼は女性、夜は男性という歪な者だが、よければ宜しくしてもらえれば光栄だ。」
「よいか……よい、か!おぼえた!!」
ゼロはきりっと気を引き締めてお辞儀した。
「ふふふっ……そう、気を使わなくともいい。」
「む、む?」
撫でる宵華にゼロは首を傾げた。
——研究室。
研究員がタナトスから血液を採ったり、研究データを取っている。
サタンはタナトスを救う代わりだと思って黙って見ていた。
ゼロのことはミューに任せている。
問題ないと何故だか確信していた。
(ひとりにするなとは言われたが、俺がお守りをぜずとも良いだろう。)
サタンはタナトスを見た。
「おい。」
そこへ、レイが来た。
「おい、とは挨拶がなってないんじゃないかね?」
研究員が嗜める。
「てめぇ。」
研究員を無視して、サタンに話しかけた。
「コイツを助ける方法とやらを教えろ。」
「触れればいい。」
「は?それだけかよ。」
「あぁ。後は解る。」
サタンは簡潔に話した。
「そうかい。」
レイは触れようとしたが、研究者に手を掴まれた。
「まだ、研究が終わっていない。」
「へぇ?」
研究員にレイは嗤う。
「いつ消えるかわかんねぇ存在なんだろ?」
サタンを見て問う。
「あのガキがあんなに切羽詰って必死に頼んでくるくれぇだ。」
「そうだ。今まで形を保っていたことが不思議なくらいだ。」
サタンはそう答えてタナトスを見る。
「ガキの我儘を聞いてやるなんざ真っ平御免だが。」
そう言うと、手を振り払ってタナトスに触れた。
「あんたらの言うことを聞くほうが胸糞悪ぃ。」
そう言って笑った。
「勘違いすんなよ。俺はコイツらが気に入らねぇだけだ。」
そう言った時、黒い光が包んだ。
研究員は一斉にメモやパソコンに入力し始めた。
(……胸糞悪ぃ。)
「そうだね。」
ミューは苦笑する。
「取り敢えず、マスターの所に行こう。話があるそうだから。」
「うん。」
ゼロを撫でるミューに頷く。
マスターが居る部屋には書類が折り重なっている。
資料も整頓されていて、紙のにおいがする。
「よく来てくれた。」
「あの、あのー……」
「あぁ、タナトスとかいう奴のことか?」
ゼロにマスターは微笑みかけた。
「タナトスにひどいこと、してない?」
「大丈夫だ。」
マスターは微笑んだままで言う。
「私は、この教団のマスター。宵華という。昼は女性、夜は男性という歪な者だが、よければ宜しくしてもらえれば光栄だ。」
「よいか……よい、か!おぼえた!!」
ゼロはきりっと気を引き締めてお辞儀した。
「ふふふっ……そう、気を使わなくともいい。」
「む、む?」
撫でる宵華にゼロは首を傾げた。
——研究室。
研究員がタナトスから血液を採ったり、研究データを取っている。
サタンはタナトスを救う代わりだと思って黙って見ていた。
ゼロのことはミューに任せている。
問題ないと何故だか確信していた。
(ひとりにするなとは言われたが、俺がお守りをぜずとも良いだろう。)
サタンはタナトスを見た。
「おい。」
そこへ、レイが来た。
「おい、とは挨拶がなってないんじゃないかね?」
研究員が嗜める。
「てめぇ。」
研究員を無視して、サタンに話しかけた。
「コイツを助ける方法とやらを教えろ。」
「触れればいい。」
「は?それだけかよ。」
「あぁ。後は解る。」
サタンは簡潔に話した。
「そうかい。」
レイは触れようとしたが、研究者に手を掴まれた。
「まだ、研究が終わっていない。」
「へぇ?」
研究員にレイは嗤う。
「いつ消えるかわかんねぇ存在なんだろ?」
サタンを見て問う。
「あのガキがあんなに切羽詰って必死に頼んでくるくれぇだ。」
「そうだ。今まで形を保っていたことが不思議なくらいだ。」
サタンはそう答えてタナトスを見る。
「ガキの我儘を聞いてやるなんざ真っ平御免だが。」
そう言うと、手を振り払ってタナトスに触れた。
「あんたらの言うことを聞くほうが胸糞悪ぃ。」
そう言って笑った。
「勘違いすんなよ。俺はコイツらが気に入らねぇだけだ。」
そう言った時、黒い光が包んだ。
研究員は一斉にメモやパソコンに入力し始めた。
(……胸糞悪ぃ。)


