抵抗しているであろう上野の腕はぴくりともしない。むしろ、ぎりぎりと音を立てて掴みあげられた。


それを自身の顔に振り降ろそうとしたところで、三浦は消え入りそうな声で呟いた。



「慣れてんだ、こういうのはーーだからどうってことないんだ」



自分の力が敵わないのを知った上野は、為す術もなく目を瞑った。