「あ、おかえり花梨。まだ先生来てないよ」 亜果利が話しかけても花梨はどこかぼーっとしている様子だった。 ……これはなんかあったわね。 そう亜果利は思い後で問いだしてやろうと決めた。 授業なんて耳に入らなかった。 あの時触れた唇。 感触が忘れられなくて何度も唇を触った。 そしてその度に顔が赤くなる。