その理由として、彼女は異常なほどに女の子が好きだということが一つ挙げられる。
女の子以外にも、イケメンも好きらしい、が。
そのイケメンも女の子の前には手も足も出ないほど女の子が好きという、変な子なのだ。
女の子が好きな子を一般的にレズと言うと聞いたことがあるけど、彼女はそこは全否定をしている。
つまり、レズではないと。
本当のところは私には分かりかねる。
というか、彼女がこうなってしまったのは私が原因なのかもしれない。
一人だった彼女を私が助けたところから、彼女は大きく変わったように思える。
彼女の言葉に私は何も返すことが出来ず、無言で立ち尽くしていた。
この状態の彼女に反論しても、勝ち目がないことは今までの付き合いで分かっている。
少し気まずい空気が流れたところに、ちょうど良いタイミングで予鈴が鳴り響いた。
「ユウキ、行こっ!」
スズちゃんに手を引かれ、遅刻しまいと、私たちは走って教室に向かった。



