しばらく沈黙が流れて、クロが言った

【あの方は、俺達を必要としていない】

ロアは更に顔を引きつらせ、黙った

しばらく間があいて、今度はシロが言った

【私達は、あの人みたいな人間にあったのは初めてです】


ロアがやがて口を開いた


「…人間ってね、自分の欲が満たされればいい奴らとは違う。貴方達を傷つけない。法律だから、捨てたりもしない。それでも貴方達はその人の所へ戻らないつもりなの?」


猫は全員顔を見合わせ、マユを下げた


リーダー格のミケが言った

【ごめんなさい。私達反省してるわ。今から家へ帰ろうと思うの】

途端にロアの目が輝き、パァッと顔を明るくさせ、笑顔でうんっと言った瞬間


「・・・こいつらと話してたの?」


「え・・・えっと・・・・」