「あ!お母さんだ!」 警備室が見えてくると同時に、女の子が走り出した。 見ていると、ガラス越しに髪の長い女の人が、慌てて女の子に駆け寄っているのが見えた。 あれが、あの子のお母さんかな? その人は、女の子と一緒に警備室から出てくると、真っ直ぐ私のもとに向かってきた。