「お母さんとはぐれちゃったの?」 放っておけなくて、女の子に近づいて聞いてみた。 「うん…」 「そっか。じゃあ、私が一緒に探してあげるから行こう」 「うん…」 私が差し出した手を、女の子が握り返してくれる。 「お母さん、どんな格好してるの?」 「んーとね…髪長いの!」 髪長い人かぁ… そう言われても、髪長い人なんていっぱいいるしなぁ… というか、人が沢山でそう簡単には見つけられそうにない。 「あ、そうだ!警備室に行けば、放送とかしてもらえるかも!」 私達は、さっそく警備室に向かった。