「こっちにあった本」 葵は、おもむろに立ち上がり、ひかるの腕を引いて本棚の方へ歩き出す。 「へー。シリーズものなんだ」 葵がひかるに教えた本は小説で、いくつかシリーズがある。 「!?」 ひかるが本を取ろうと、手を伸ばすと、その手を葵が掴みそのまま、ひかるは背中を本棚に押し付けられる。