「佐藤君、月岡君に寮を案内してやってくれ」
「了解しました。月岡さん、行きましょう」
「はい」
ひかるは、秘書の後について寮に向う。
「ここが月岡さんのお部屋になります。トイレやバスルームなどは完備されておりますので。教科書などは明日、配布されます。何か不備があればお声をかけて下さい」
「分かりました。…あの、ありがとうございます」
ひかるは、部屋から出て行こうとしていた秘書にお礼を言う。
「…いえ、私は仕事をしただけですから。では、失礼します」
クールな人だな…
秘書によると、この学校は中学・高校一貫で、家が遠いとか希望の人だけ寮に住めるらしい。
ちなみに寮の部屋は一人一部屋。
独りになった部屋で、荷物整理もそこそこに、ひかるはベットに寝転んだ。
明日から学校かぁ…
不安も多いけど頑張らないと…
ひかるはそんな不安を抱きつつ、その夜はふかふかの布団の上で、ぐっすりと眠った。

