数分後おばさんが診察室から出てきた


目には大粒の涙が…


私は急いでおばさんの所に駆け寄った


「大丈夫ですか? とにかく座りましょう」


私は椅子まで誘導した


「ま、誠…!」


おばさんは泣いて先生の名前を呼んでいた


「落ち着いてください! な、何があったんですか?」


悪い知らせなのはわかっていた


けど知りたいと思った


それが現実なら受け止めるしかなかった


「ま、誠は… もう長くないって…」


おばさんは涙を拭いながら必死で話した


それを聞いた瞬間私は椅子に座り込んだ


「う、嘘…」


もう長くない


その言葉は死を意味していた


私はなぜか病室を目指し走り出した


先生… 先生…!


あなたはどうして私の前からいなくなるの…?


突き付けられた現実は悲しいものだった