「先生ー!」


私は今日も先生のお見舞いにきていた


バイトは週3だからバイトがない日はいつも病院に行っている


今日も快晴の空


「そういえばもうすぐ夏休みですね」


先生が空を見ながら言った


「そうだね また暑い夏が始まるのか」


「1回ぐらいは家に帰りたいな…」


先生が呟いた


悲しそうな顔をする先生に私は胸を打たれた


「そ、そう! 覚える? 私が中3のときの夏休み」


私は空気を変えるために明るく言った


「あぁ、2人で勉強会したよね」


「そうそう あのときから勉強がわかるようになったんだよ」


先生は私にワンツーマンで勉強を教えてくれた


そのお陰で嫌いだった数学が出来るようになったんだ


「僕が数学出来たお陰ですね」


先生がどや顔をした


「何それー まぁ先生は国語の先生だもんねー」


お互い目が合ってプッと笑った


何でも笑顔に変えてくれる先生


私は何度あなたに救われただろう