リアルフェイス【短編】


明日、変な噂になってたら、どうしよう。


考えれば考えるほど、テンションが下がるよ。


「悠衣」


突然、呼ばれて、体が震えた。


この声、呼び方は和くん?


そういえば、さっき、告白を言い逃げしたような形になってるんだ。


それを思い出し、つむっていた瞳や肩に力が入った。


どうしよう。


顔を上げることが怖い。


だって、鉄平が言ってたもの。


あたしが和くんには素の自分を見せてないって。


それって、和くんからしたら、嫌じゃない?


嫌われない?


もしも、別れようなんて言われたら――。


妄想は勝手に膨らみ、益々怖くなった。


よりによって、ここは他の人のいない教室。


別れを切り出すにはうってつけのシチュエーション。